善を思わず、悪を思わず

今日は、送別会があった。その人とは、2年半ほど一緒にいた。おおらかな性格で、社内の雰囲気を柔らかくすることが多かった。この人を見送る時の気持ちはきっと、それぞれ全然違ったんじゃないかと思った。仕事も、良く出来る人だったし、雰囲気も明るかった。ただ、細部にこだわって緻密に仕事をする、というタイプではなかった。
 緻密に仕事をしよう、というやり方で、この会社が動いている。僕も、研ぎ澄ませようとすることや、じっと耐えることを選んで、この会社にいる、ということを改めて思った。そのように考える人たち独特の優しさもあれば、厳しさもある。僕はまだ研ぎ澄まされていないし、大人になりきれていないし、迷いもある。ただ、全部を一気に捨ててしまうのも、違う気がする。迷っているからこそ、クッションになっている、という部分も少しだけある。
 自分の出来る務めを、つつましく続ける、ということ。