良い読者、言葉をみつける人たち

S先生と、Sさんの話を聞いていた。言葉をみつけるのが、川から魚をすっと手で採るようだった。繋がって、繋がって、最初の場所からずっと遠い所まで行っていた。僕は立ち止まって、ぎりぎり姿が見える所で立ち止まっていた。自分で自分を非難するようなことは、もうなかったけど、もっと人間的に生きられるよう、少しずつ変わって行こうと思った。普段は、僕は、物事を白けさせるのを仕事にしている。ものすごく限定された、条件だらけの範囲を、明白にするのを仕事にして、限定したことも、条件だらけのことも忘れて、全部明白にしているよう錯覚することもあるけれど、夢も希望もない(愛はあります)。いつまでも分からないこと、無価値のこと、無条件なことが、もう一方にはあるのに、最近は、それを大事にする余裕がなかった。反(現在の)社会的でもあるから、それを大事にする余裕がなく、白けさせることを一生懸命やっていた。これからはそれだけじゃなく、反対のことも、バランスをとってやっていきたいと思った。白けさせることを続けても潰れないのは、あの大学でいたことは大きいのだろう、と思った。今日あった人たちが元気であることを祈ります。