あっという間

昨日が仕事納めでした。今の会社に入って、3回目の忘年会がありました。一年目はテンションが上がりすぎて周りから心配されるくらい、開放感と達成感がありました。二年目はひどい風邪をひいていて、どしゃぶりの雨に降られ、半ばヤケになって飲んでいましたが、いつもよりテンションは高く良く喋っていました。昨日の三回目は、そのような可笑しなテンションになることはなく、今年も一年ようやく終わったな、という開放感も、達成感も、ささやかに、静かに訪れました。

一年目は、とにかくよく辞めなかった、乗り切った、と思い、二年目は、とにかくどうしようもないことは起きなかったし乗り切った、去年よりはよくなった、と思い、三年目は、大分よくなった、でも少なくとも、後二つ三つ伸びしろがあるだろう、とにかく無事でよかった、と思いました。

母は電話を掛けてくると毎回、『今日もなんとか無事で生きてます』と言います。以前より、少し口調が柔らかくなっているように感じます。6時10分に掛けてくると留守電にメッセージを入れ、30分に掛けると出て欲しい、ということになっています。テレホンカード消費のペース配分のために、そのようになりました。最近は、電話が掛かってきて、僕の方がほっとすることも、増えて来た気がします。なんだかんだと言っても、連絡をもらうのは、嬉しいものです。

働き始めて、数ヶ月前までは、悪夢をよく見ましたが、ここ最近は、ほとんど見なくなりましたし、見ても、以前より酷い夢は見なくなりました。僕の心境が、少しは平和になってきたと、思いたいです。

今年は、短い小説を一つ、最後まで書くことが出来ました。載せてくれる場所がなかったら、書くことはなかったし、出来なかったと思います。『雨を数える』をどうやって進めよう、ということしか考えなかったと思います。お盆に実家に帰ったとき、話の筋を考えて、休日に少しずつ書いていきました。10月の休日は、ほとんどずっと、この小説をやっていたと思います。この小説には、エネルギーをすごく吸い取られた気がします。小説が進むときは、ちょこちょこと運の悪いことが起きましたし、書き終えたら喉が痛み風邪をひいてしまいました。でも、自分の中に隠れていたものが、外に出た気がし、その後は書く前より、いい心境になったと思います。この小説を書いているときは、僕の人間性の幅の、一番低い所へ下りていったんだという気もします。僕の自分勝手さ、性格の悪さ、弱さが、最大限に表れていたような気もします。それは運の悪いことも起きるだろうし、風邪もひくだろう、という気がします。

経済が危機、ということですが、お金が足りていないからではなく、気持ちが足りていないからお金が回らない、という気がします。それはもちろん僕自身にも責任のあることです。どのようにお金を使うか、どのように仕事をするか、というのは慎重に決めたいと思います。忙しすぎる人がいるのは、やはりサボっている人がいるせいだと思います。シンプルすぎるかもしれませんが、僕の周りの仕事の流れを見ているだけでも、それは明らかであると感じます。もう一つは、経済発展、技術発展(環境に関係することは除いて)は、ちょっと休みません? ということもある気がしますが、僕には見えていないこともいっぱいあるので、強くはいえません。でも、栄養は足りているけど、血の流れが悪いので、体の調子が悪い、というような印象がします。血の流れを良くするのは、お金ではなく、文化、人の気持ちだという気がします。結果的にお金が回る、ということのような気がします。

安藤美姫を見ると、演技が良い悪いじゃなく、毎回何故か、泣いてしまいます。浅田真央を見ると、すごい、と思い、拍手してしまいます。来年は、直接観に行こうかな。