「夜の航海」守安涼(『アフリカ』第11号)


『何かよい手はないものかと考えていて思い出したのが、幼い夜、母親に灰谷健次郎を読んでもらったという友人の話だった。』



『うつくしい写真と文章で伝えられていた。』の所で、少しだけ情景を見たいなぁ、と思う。でも、ストイックだなぁとも思うし、厳しいなぁとも思う。そこには一歩も入る必要はない、ランサムを読めばいいのだ、という毅然とした態度も想像する。「象がベッドを買ったお話」も「縄跳びが苦手なワニのお話」も、きっと面白いだろうと思う。それでも、触りも紹介しない感じが、自分にきびしい人だなぁと思う。『友人の話だった。』の所で、立ち止まった。さらっと書かれてあるけど、立ち止まってしまう。むすめのこともほとんど書かれていない。友人のことも書かれていない。なぜなら、それはとてもとても大事なことだから、と思ってしまう。短いせいで余計に、冷静に読めない、ということもあるかもしれません。三十路に入ったせいか、家族の話が目にきます。すみません。


でも、もう一度冷静になって読んでみると、とてもふわっとして幸せな気分になったので、そちらのほうが本当だと思います。
それに、よくみてみると、『幼い夜』って、変わった表現ですね。




『アフリカ企画』
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