ほんとうに好きなこと

みんないろんなことがあるんだな、と言うと単純にすぎるだろうか。
そのくらい単純でいいのではないだろうか。
いつかみんな天国で会えるかな、そのくらいではだめだろうか。
せめてそう思えるくらいには、現世がきらきらしていてもいいのではないだろうか。
(よしもとばなな『まぼろしハワイ』)


人間の感じ方を肯定的に伝える人、というのは、進み方を教えてくれる人で、苦しいということは分かっていたいと思うけれど、やっぱりそれはもうお腹いっぱいで、お腹いっぱいになるまでは随分かかった。何かこれには自分にとって大事なことがある、というのを否応なしに感じてしまったら、それはもう好きだと言っていいと、回り回って、ようやく思えるようになってきたような気がした。